【市長選も折り返し~「ひと」を大切にする市政を~】
選挙選7日目は折り返し地点。
相変わらずの好天に恵まれた今日は中央区を中心に遊説して、投票を呼びかけました。
明日13日に3年ぶりに開催される福岡マラソンを前に、市外からも大勢のランナーが訪れているためか、いつもの週末に増してまちは賑やかでした。
参加される全てのランナーに心からのエールを送りつつ、私もいま出走している市長選レースを制するために、最後まで走り抜きたいと思います。
さて、きょうは「ひと」を大切にする市政への転換について、私の考えを述べます。
いまの市政では「都市の成長と生活の質の向上の好循環」というフレーズを繰り返してきました。
経済成長をした結果として得られた果実を市民生活に向けるという発想は、いわゆるトリクルダウン理論なのだろうと思いますが、実際には多くの市民には「まちが成長している」「元気だ」ということを実感を伴っていません。
なぜなら、自身の生活が上向いていないからです。
一人当たり市民所得は、過去10年ほぼ横ばいです。
アベノミクス以降の緩和政策は、株式などの資産を持つ人や企業の収益にとって大きな恩恵をもたらしました。
この間、福岡市でも雇用者所得など伸びた指標はありますが、全人口の平均で見れば所得は増えていないというのが現実です。
コロナ禍の影響や昨今の物価高もあって、生活は以前より苦しくなったと感じている市民も少なくないと思っています。
私は、現在のようなトリクルダウン理論とは逆サイクルの発想に立った市政運営への転換を目指しています。
都市の成長よりも生活の質の向上を優先する「ボトムアップ」の市政へ。家庭や事業者のみなさんの手元に「自由に使えるお金」を増やすことで、結果的に一人ひとりが成長と豊かさを実感できる経済をめざします。
まずは子どもを持つ生活困窮世帯などへの徹底した支援からはじめていきます。
所得の高くない世帯の家計に、自由に使えるお金ができるだけ多く残るように、さまざまな公共料金や市税の減免などを通じて支援します。
そして、「ひと」を大切にする市政のテーマの1つとして今日特に触れておきたいのが、「障がいを持つ子を育てる家庭」のこと、そして「障がいを持って生活される方々」のことです。
市議会議員としての15年余りの間、あるいは今回の選挙に挑むにあたって、特定の障がいを持つ子の保護者の会、障がい者の就労支援に取り組む企業や団体など、さまざまな当事者からお話を聞いてきました。
保護者の皆さんが等しく心配されていることは、親なきあとの我が子の将来です。どこに住むのか、誰が手助けをしてくれるのか…心配は尽きることがありません。
障害者年金などの公的な支援をもとに、必要な生活介助や見守りを受けながら生活できるグループホームを増やしてほしいという声は極めて切実です。
これら、社会にとって必要な資本の整備には、しっかりと対応していきます。
また、コロナ禍で経済が大きく混乱した影響を受けて、障がいを持った人たちの雇用は大きく傷み、まだ十分に回復されていません。
選挙選4日目のふり返りではシニア層の活躍について考えを述べましたが、障がいを持った人たちにも同じように、就労に役立つスキルを身につけてもらえるような機会を増やしていきます。
さらには障がいを持つ人たちを積極的に雇用する企業に対して、更なるインセンティブを付与することなどの活躍促進策を展開したいと思います。
ひとを大切にする市政は、今よりも間違いなくみんなに優しい市政です。
この市長選レースをなんとか制して、市政の進め方を大きく転換したいと思います。
日が暮れてから天気が少し崩れました。
明日の天気がちょっと心配ですが…福岡マラソンに出走される全てのランナーの健闘と完走を祈ります!
田中しんすけ